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4泊もするとヴェネツィアの街にもすっかり馴れ、ヴァポレット(水上バス)を乗りこなしてどこにでも行けるようになった。
これは次の訪問地アルベロベッロに向けて旅立ちの合図だろうか....
翌朝ザッカリアからマルコポーロ空港行きのヴァポレットに乗り、1時間10分で到着。
船着き場から空港までの石畳の通路を大きな荷物をガタガタ引きづりながら歩いた。
結構つらいものだ。「まだ?」と上を見上げたら「あと3分」と表示してあった。
あまりのタイミングのよさに笑ってしまった。
早々に「バーリ行き」のチェックインを済ませ、「あとは飛行機に乗るだけ!」
時間はじゅうぶんに有る。 ←この安心感と気のゆるみがいけなかった!!!
現金補充の為、1階に降りた。
そこに行列の出来たコーヒーショップが...。
これだけ待っているということは美味しいに違いない!「腹ごしらえをしよう」ということになり、スープ・サンドイッチ・サラダを頼んで、夫とおしゃべりしながら気分よくランチ。 しばらくして「さあ、出発40分前だ、少し急ごう」とエスカレーターで2階に上がったところ、何と セキュリティーは長蛇の列。
「これじゃ間に合わない!頼んで、先に入れてもらおう」と航空会社のカウンターに走った。 時間が無い事を説明しても、場所を変えてセキュリティーの人に頼んでも、
「ダメ! 並べ!!」の一点張り。「自己責任!」ということらしい..。
わかるけど、日本なら便宜を図って、先に通してくれるはず...?
結局予定した便には乗れず、その後の便も満席で乗れない。
仕方無く翌朝7:00の始発便で行くことになった。(乗れなかった便は、日本でネット予約した早割のスペシャルプライス。払い戻しはきかないとのこと。二重にガックリ)
気を取り直して、今夜の宿泊先を探さなければ・・・
明朝早いので、空港近くで泊まりたい。ホテルインフォメーションで相談したが、ヴェネティア市内のホテルの情報しか持っていないとのこと。エアポートホテルも無し。
「ネットで、自分で探せ」と言う。(これ又、日本ではあり得ない。ロビーで探し当てたパソコンも 運悪く故障中) あれこれ考えて、夫がタクシーの運転手から情報を仕入れてきた。イタリアのタクシーはボルことで有名。でも、この際仕方が無いと、意を決して一台のタクシーに乗り込んだ。
ところがである。この運転手さんはボリもせず親切で、私達の「寝れるだけでいい」のリクエストに、空港近くの安価なバンガローに案内してくれた。バックパッカーや学生達が安くで泊まれる施設のようだ。受付を済ませ、キーをもらって「今夜の寝床はどこかいな?」と探し当てたのが↓の24号室1泊¥3000
二段ベッド&1シングルベッドにシャワー・トイレ付き ↑
プールと温水ジャグジーも利用出来る ↑
睡眠不足の心細い一夜を過し、翌朝 目覚まし無しで4:30 起き。。。
薄暗い中を 前日確かめておいたバス停まで歩き、定時に来るかわからない バスを待つあの不安な気持ち。
徐々にヘッドライトが近付いて、空港行きのバスだとわかった時の安堵感。
機上の人になった時の安心感。
この気持ちは、イタリアを個人旅行して つまずいた者にしか解らないだろう。
こうして、5泊もすることになったヴェネツィアを眼下に見ながら、アドリア海の上空を一路バーリへ飛んだのである。